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「『子供ができないかも・・』母の心配は杞憂に終わりました。」
レポートNo.93

K(37才)
平成 7年   手術。
平成 8年   10年来の友人と結婚
平成13年3月 女児出産

●「様子を見ながら」大きくなっていった筋腫
30代はじめ、出血が多く不安を感じて婦人科へ行ってみました。知人が、調子が悪くなって婦人科へ行った時には手遅れのガンだったことがあったので、早めの検査のために。

その検査で親指大の筋腫があることが分かりましたが、「様子を見ましょう」と、これといった治療はせず、定期検診だけ受けていました。出血は多いものの、痛みなどの耐えがたい症状はなかったので、あまり生理を気にすることはありませんでした。ただ、貧血はあったようで、増血剤を処方されていました。

35〜36歳頃、「筋腫が男性の握り拳ぐらいある」と言われ、更に「そろそろ筋腫を取ったほうがいい」と手術を薦められました。開腹手術などしたしたことがないし、独身でもあったので、色々な意味で手術は恐ろしかった。

それから本などで筋腫について調べ始め、斎藤先生の本を見つけました。体験談を読み、かなり大きな筋腫がある人でも子宮を残して手術しているので、この先生の技術は確かなのだろうと感じました。

その頃、地元の病院でセカンド・オピニオンもとっていました。1件は筋腫が難しい位置にあるので手術をしても取り切れるかわからないとのこと。その医師は患者に対して説明の言葉が少なく、私は不安を感じました。

2件目は1件目とはまったく逆の見立てで、筋腫は子宮の外にあるので筋腫だけ取れるとのこと。2件の病院でそれぞれまったく違うことを言われたので、自分の子宮は一体どうなっていてどうすれば良いのか決められず、不安が募りました。

とにかく子宮を失う事だけは絶対に嫌だったので、広尾メディカルクリニックへ。斎藤先生の説明は丁寧で、納得できるものでした。さらに「なるべく早く手術した方がいい」とも。「確実に子宮を残して筋腫を取ってくれるのはココしかない」と感じ、手術を決心しました。


●正しい処置は正しい診断があってこそ
初めての開腹手術はこれまでに経験した事の無い痛みでした。本当に辛かった。体験談の人たちのように平気ではいられませんでした。もう何年も前のことなので記憶は薄くなっていますが、術後の痛みは忘れないでしょう。

「中にも外にも筋腫があった。普通の手術では中の筋腫が取り切れずに残り、結局は再発・全摘となっていた可能性が高い」と斎藤先生から説明されました。それを聞いて、地元の病院の見立ては2件とも当たっていたけど正解ではなかった事が分かり、広尾メディカルクリニックを選んだことは間違いではなかったと確信しました。正しい診断なくして正しい治療は有り得ないのですから。

年齢的な事もあるのか、術後の生理は周期が短くなって期間が少し長くなったようでした。出血量は劇的に減ったものの、術前と調子が違うので不安を感じました。先生に電話してみたら「徐々に安定するから様子を見て」とのこと。体調はすこぶる良いのだし、友人達も年齢的なことからか生理の調子が変わってきているという話だったので、あまり気にしないことにしました。


●結婚と出産、そして陶芸
手術翌年。10年来の友人と結婚。私が手術した事など、すべて承知の上での結婚です。また、子供を産み育てることだけが夫婦のすべてではないという気持ちもありましたし。「子供ができないかもしれない」と一番心配していたのは私の母でした。知らないところで「本当にいいの?」と彼に訊いていたらしいのですが、彼はすべての事に納得してくれていたので、何の問題もありませんでした。

結婚して4年目、妊娠。母の心配は杞憂に終わりました。広尾メディカルクリニックで手術した事を産科の医師に伝えると、子宮の破裂が怖いので出産は帝王切開で、とのこと。手術はもう嫌だったのですが仕方ありません。広尾での術後がものすごく痛かったので、帝王切開なんてどんなに痛いのか・・と思っていたら、全然何ともありませんでした。

執刀医は開腹して「キレイな手術あと」だと言っていました。斎藤先生の技術の高さは、お腹を開いても証明されたわけです。「ケロイドみたいなのは治しておいた」と言われたのは皮膚の事ですね。

1歳を少し過ぎた娘を相手に、目まぐるしく忙しい日々を送っています。子供が生まれる前のように自分の都合で好き勝手はできないけど、夫と協力し合って何とかうまくやっています。それもまた楽しいものだと思うようになりました。子供が授かった事は本当にありがたいことだと、しみじみと感じます。

陶芸を生業としているので「お子さんが生まれてから作品に変化があったのでは?」とよく言われます。子宮を残せて、女としての人生を充分に生きていることが、作品に与える影響が現れてくるのはこれからでしょう。でもそれは自分ではきっと分からないもの。作品を見つづけてくれる人が感じて下さる事なのだと思います。

術 前(Pre-OP)のMRI
術前MRI1 術前MRI2
術 後(Post-OP)のMRI
術後MRI1 術後MRI2

  術 前(Pre-OP) 術 後(Post-OP)
赤血球(RGB) 429 453
血色素(Hb) 12.3 14.5
ヘマトクリット(Ht) 39.6 43.5
CA-125 26 -
備 考 *長年の生理過多、下腹痛、頻尿
 Hb10〜12
*術後妊娠出産
*摘出物:卵腫121gm



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