「真の健康を願う女性たちに伝えたくて」
レポートNo.103

沼澤ひろ子(46歳)
●様子を見ても悪化する筋腫
昨年2003年8月末に子宮筋腫の手術を受け、一年が過ぎました。5年ほど前から検診で筋腫が見つかり、「様子を見ましょう。」と医師から言われ、薬を出され飲んでみましたが、気休め程度でしたので放って置きました。その後、2003年1月の検診で「大きな筋腫がある。」と再度言われました。

その半年ほど前から、不正出血とレバー状の出血が生理の度にありました。それと胸の張りとイライラ。毎月生理が来るたび憂鬱で、貧血のためフラフラ状態でした。20代から生理のために疲れやすく元気の出ない体質だと思い、数々の健康食品と名のつくものを試してみましたが、どれも根本的な改善には至りませんでした。

●「子宮筋腫」とは なんぞや?
 幸い3人の子供に恵まれ、子育ての大事な時期もひと段落し、この辺で自分の体と向き合おうと思いました。「子宮筋腫」とはなんぞや? 会社のインターネットで調べてみました。

すぐに広尾のホームページを見つけ、少し知識を得てから近くの総合病院など3箇所を掛けて、別々の医師の診断を受けました。「なにも心配は要らない。このまま様子を見ましょう。」「このまま閉経まで待ってみましょう。」「いざとなったら子供もいることだし、全摘したらいい。」「MRI?気にするほど大きくないんだから問題化するな、君よりひどい人はいっぱいいるんだ。」まさにドクハラとしか言いようのない言葉に、大変怒りを感じました。

●子宮を取っても取らなくても
多くの女性達は、同じような医師により体調が悪くても「婦人病」と妥協して生きているんだなと思いました。実際私の母親も子宮筋腫のためか、今もめまいがしたり調子が悪く、伯母達も子宮筋腫のため子宮を全摘しました。70歳を過ぎてもやはり体調が優れません。私もきっと同じ体質だろうと日頃から不安に思っていました。子宮を取る取らないに係わらず、悪いところをきちんと治療しないと健康にはなれないと、自分の身内をみて感じました。斎藤先生のホームページに出会い、納得のいく手術を受け健康な身体になりたいものだと強く思いました。

●医師を信用できない?
2003年3月に神奈川に住む大学生の娘に会いに行く用事が出来ました。そのついでに診察を受けたいと主人に話をし、今までの経過を説明しました。主人は「3人もの医師の言うことをどうして信用できないんだ。病気になったとき、医師を信用できなくて誰を信用するんだ」と言いました。主人の言うことは、健康な母親の元で育った人にとっては、ごく当たり前の一般論です。しかし、斎藤先生のホームページの内容を読むうちに「やはり、子宮であれ臓器は取るものではない」と思ってくれ、とりあえず診察だけは受けて来たらと言ってくれました。私はとても嬉しく思いました。

●長かった手術までの半年
娘と一緒に広尾MCに行き、斎藤先生に診察して頂き、皆さんと同様「子宮は残せるよ、健康な身体になれるよ。」と言われました。手術は半年待ちの8月末ということで、お願いしました。早く今の辛い状況から楽になりたい気持ちと、初めての手術への不安と恐怖が入り混じり、とても長い半年が過ぎました。

手術も経過も順調で、とても快適な入院生活でした。手術の時間も2時間弱で、摘出した筋腫も70gと少ないものでした。「筋腫の大小に関係なく、出来た場所によって痛みが違うんだよ。」と先生はおっしゃいました。(腹部のほとんどはただの脂肪だったとは・・・)

手術を受ける前は、ひどい腰痛も重なり、自分ほどの重病人はいないと思っていましたが、一緒に入院した京都のTさん、川崎のKさん、兵庫のMさん、皆さんそれぞれ貧血がひどかったり、腺筋症で生理の度のた打ち回るほど苦しんだり、子供がどうしても欲しくてここにたどり着いたという方々でした。三人の子供が生れて10年後に手術を受けた私は、随分恵まれていました。一緒に入院生活を送った皆さんから、うれしい便りがあることを祈っています。

●寒さの厳しい山形で、ある日突然
一ヶ月間休暇を頂き職場に復帰しましたが、秋になり徐々に寒さが増す山形では、すぐに元気で快調という訳ではありませんでした。これから手術をされる方は、疲れたら休む、重いものは持たない、お腹と腰を暖める。そういった点に気をつけて生活した方が良いと思います。とは言うものの、手術前のフラフラ状態から思えば、雲泥の差でした。

ところが、今年の6月に入り、気候も落ち着いた頃からぱっと体調が良くなり、朝起きるのが楽しい!!私はとても健康なんだと叫びたい気分になりました。出血の量も3分1に減り、これが正常な生理なんだと実感しています。これからの健康で楽しい毎日を、斎藤先生からプレゼントされたように思います。

●娘が先生の大ファンに
術後の検診にも娘と一緒に行き、異常なしと言われました。その日私が最後の患者だったので、娘と一緒に数時間先生の話しを聞く事が出来ました。娘は入院中も毎日来てくれて、先生の大ファンになった一人です。先生に出会えたことは、娘にとってもこれからの人生において大きな指針となる事でしょう。

「たかが子宮筋腫、されど子宮筋腫」「子宮筋腫」という病気と向き合ってみて、感じることが多々あります。世間一般では『たかが筋腫、悪性でないのでそのままで、大きくなったら全摘、取ってしまえばすっきりしてしまう、卵巣があるからホルモンのバランスは取れている・・・etc』そんな風に言われています。 私も以前はその程度しか思っていませんでした。もちろん個人差はあるでしょう。でも、比較的症状の軽い私でさえも、生理と付き合い始めて30年余り、生理のたび出血がひどい、月の半分は貧血状態。常に疲れ気味で元気が出ない。これが「子宮筋腫」であり、「婦人病」だと思います。斉藤先生のホームページを読み、初めて納得する正しい知識を得たと思っています。

●諦めないで、納得のいく治療を
お産以外に、婦人科に行くのはとても勇気がいります。何十分も診察台に上げられ、内診されます。その上、前に述べたようなドクハラ的言葉をあびたら、二度と診察には行きたくなくなります。自分が子宮筋腫だ、婦人科系の病気だと誰も言いたくはありません。出来れば隠しておきたい。だから現状は変わらないのでしょう。しかし、子供を望む人にとっては、より深刻な問題です。医療も日々進歩しています。女性の立場に立った、斎藤先生のような医師が一人でも多く育ってくれることを願って止みません。斎藤先生の元では内診の必要もなく、まるで胃のポリープでも取ったような手術です。手術ファイルを見ればその様子は一目瞭然です。

知人に八王子で産婦人科の看護師がいます。彼女に私の手術ファイルを見せたところ、「今の医療技術でこんな手術を施せる医師がいるなんて信じられない。」と、とても驚き、同時に手術中、術後の私の数値のデータをみて、とても手術中の患者の数値とは思えないほど正常値である、身体に負担の少ない手術であること。今の婦人科の医療現場とは、あまりにもかけ離れた環境のようだと、ただただ驚いていました。彼女の話しを聞き、私の選択は間違っていなかったと、改めて感じました。

斎藤先生は「今の医療のあり方を変えていくのは、患者である君たちだ。」とおっしゃいました。同時に「君たちが声を上げなさい、なにごとも前向きに。」とも。現在子宮筋腫などで悩んでいる皆さん、現状の医療に妥協しないで、患者の立場に立ってくれる医師を求めて、自分に合った納得のいく治療を受けてもらいたいと思います。

●最後に
色々見聞きしていくと、斎藤先生のレーザーメスによる子宮温存手術は、長年の研究と訓練による、神業に近い技術だと思います。先生の治療技術が後世に受け継がれ、一人でも多くの悩める女性達を救ってくれたらと強く思います。

志の高い世界一の名医に巡り会えた事と、手術を受けさせてくれた家族に感謝します。広尾メディカルクリニックの皆様、お世話になりありがとうございました。斎藤先生、いつまでも元気でご活躍されることを願っております。

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