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「カナダで見つけた日本の名医」
レポートNo.96

E.N.(33才)
●何の異常もなかったのに・・
カナダの会社で働く事になった私は、査証申請に義務付けられているメディカルチェックを受けました。その時、担当の医師がお腹を触診して「お腹が張っている。たぶん子宮筋腫」と言いましたが、自覚症状がまったく無かった私は重大に受け止めませんでした。

半年後、「そう言えば筋腫だと言われた、検査しておこう」と思い立ち、超音波検査を受け、ホームドクターに診察を受けたところ、「大中小と筋腫が3つあるが、筋腫なんて誰にでもできる。半年に1回の検査をしておけばいい」と、まったく重大ではないような診断。

私はそれに納得できず、婦人科の専門医を紹介するよう強く要請し、専門医にかかりました。やはりそこでも「筋腫は誰にでもできる」と言われましたが、内診をしたら「子宮は画像での診断より大きく、妊娠4ヶ月くらいの子宮になっている。事態は思った以上に深刻である」。その医師は打って変わって「子宮が大きくなり過ぎている、すぐに手術を受けるように」と、手術のガイドラインまで説明し始めました。子宮を取るかどうかという重大な事を、夫にも相談せず私一人で即決できません。家に帰って夫に相談し、筋腫やその治療法についてもっと調べる事にしました。


●技術力の高い医師を求めて
私の母が病気をして手術や治療の経過を体験した時、医師にもレベルの差があり、そのスキルの高さによって患者の治療結果に差が出ることを知りました。自分が何らかの治療や手術を受ける立場になって思った事は「絶対、技術力の高い医師に診てもらう」ということでした。

筋腫の治療法を調べてみると、『塞栓術』は入院が短くて済み、体への負担も少なそうなので「これはいいかも」と思い、ニューヨークやプリンストンで塞栓術を行っている病院をいくつか探し当て、その術式などを調べました。すると小さい筋腫には有効ですが、私のように大きくなってしまった筋腫には向かないと分かりました。日本のサイトを調べたら、すぐに広尾メディカルクリニックを発見。膨大な手術数と数々の体験談を見て「診察だけでも受けたい」と感じ、帰国して診察してもらうことに決めました。


●保険は最初から関係なかった
斎藤先生にお会いした時、直感的に「この人なら大丈夫」と感じました。カナダに戻り手術を受けたい事を夫に話すと「キミはしっかりしているから、キミが大丈夫と思うなら大丈夫だ」と賛成してくれました。

カナダでは、医療費は国の全額負担ですが、その分、技術や設備が古かったりして、望む治療が受けられないこともしばしばあります。高度な医療を望む場合はアメリカの医療機関を頼ることもありますが、そうなると医療費は全額自己負担となり、膨大な金額になります。だから広尾MCの手術費用を聞いても抵抗はありませんでした。実際に費用の工面には苦労しましたが、取り急ぎは留学中の夫の学費を手術費に充ててもらいました。

入院中は、せっかく会社を休めたからゆっくり寝ていたかったのですが、手術の翌日から「はい、歩いて歩いて!」とベッドから追い立てられます。同じ日に手術した方でとても頑張って歩いている方と、ぐうたらしたがる私はいつも比較されていました。

部屋に置かれた筋腫は白くコリコリと軟骨のようで、ちょっとグロテスク。こんなものがお腹の中で育っていたなんて。自覚症状が無かったのが不思議です。手術や入院ではあまり辛かった記憶は無く、退院した土曜日の2日後には、カナダに戻って会社で働いていました。通勤は車、オフィスまではエレベータ、仕事は机に座ったまま・・という歩く必要が少ない生活なので、大して苦ではありませんでした。

ダメモトで会社に保険の申請をしたら手術費用の殆どが戻ってきて、夫の学資に返すことができたので、助かりました。人生、何とかなるものですね。


●母になる日を間近にして思う事
「子供が欲しいなぁ」と思ってから半年余りで妊娠できました。2002年10月現在、お腹の中には7ヶ月になる子供がいます。コリコリと硬かった筋腫とは違い、妊娠中のお腹はやわらかく、子供は日々成長して行きます。あと3ヶ月ほどで産まれます。

男の子か女の子か、どんな子なのか見当もつきませんが、カナダで子宮を摘出してしまっていたら子供を授かる事なんてできなかったわけですし、妊娠・出産という貴重な体験はできなかったのですから、斎藤先生には本当に感謝しています。

私は比較的早く斎藤先生まで辿り着く事ができ、初診から3ヶ月余りで手術を受ける事ができました。迷っている間に病気が治るならいいですが、普通は悪化するだけ。それなら早めに「これだ!」と思える病院や医師や治療法を探し、適切な診察や治療を受けるべきだと思います。実は手術した事を母に話していません。手術した事が母に知れたら、いくら今の私が元気でも余計な心配をかけてしまうので、ここではイニシャルとさせていただきました。
術前(Pre-OP)MRI
術前MRI画像1 術前MRI画像2
術前MRI画像3 術前MRI画像4

摘出物
摘出物1
摘出物2 摘出物3
内膜ポリープ1 内膜ポリープ2
保存手術
保存手術

  術前(Pre-OP) 術後(Post-OP)
赤血球(RBC) 445  
血色素(Hb) 12.5  
ヘマトクリット(Ht) 37.2  
CA-125 25  
備 考 *数年前より生理過多
  Hb9〜10
*カナダから来院手術
*術後妊娠出産



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HIROO MEDICAL CLINIC