- 体験談レポート100号を掲載してから1年が過ぎました。その後のレポートです。
- ●元通りになった子宮
- 手術(2003年11月3日)から約1年後、術後検査のために再び広尾メディカルを訪れました。クリニックでは去年と同じく、暖かく迎え入れてくれました。
- 先生、看護師さん、事務長さんとの再会は、ちょっとした同窓会状態でした。受付にいた看護師さんに「覚えていますよ。手術日は11月3日でしたよね」と言われた時は、嬉しい驚きでした。
- 診察室に入ると、先生が嬉しそうな顔で「これを見てごらん」と示した先には、今朝撮ったMRIのフイルムがありました。私には黒い塊に見え、一瞬ドキッとしたのですが、目を凝らしてよく見ると、そこには綺麗なかたちをした子宮が写っていました。
- 私には、「元通りになった」くらいの感覚でしたが、専門家である先生は、私以上に喜んでいました。私のように重症であった場合、子宮が元通りになるのは難しいからだそうです。なかなか術後検査に来ない私の様子が気になり、「連絡を取ろうとしていたところ」と聞かされた時は、申し訳なく思いました。
- ●”憑き物が落ちた”顔に
- 退院後ひと月程は実家で休養していました。この年は、派遣の仕事が殆どなく開店休業状態でしたが、振り返ってみれば、この方が、体のためにはよかったのだと思います。
- 実家では、午前中は母の買い物に付き添い、午後は微熱が出ていたので昼寝をしていました。
- 退院後に抜糸などで通院する日には、車で駅まで送ってもらっていたのですが、電車待ちでホームに5秒と立っていられませんでした。なにしろ9キロもの塊がゴソッとなくなったため、お腹に力が入らず、帰りは自宅で1時間ほど休憩を取ってから実家に帰っていました。
- 12月に入り、自宅に戻りました。これからは何でも自分でしなくてはいけません。一番困ったのは買い物でした。この頃にはどうにかお腹に力が入るようになり、立っていられるようになっていたのですが、未だ重たい物を持つとお腹が攣れたのです。スーパー内はカートで回り、荷物が持てるかどうか、一品ずつ重さを確認していました。
- この頃に会った友達に言わせると“憑き物が落ちた”スッキリした顔だったそうです。多分、今まで溜め込んでいたストレスも子宮筋腫とともに取り去ってもらったからだと思います。また、別の友達は、「妊婦にしては、様子が変だと思っていた」そうです。
- 術後1か月あまりで始まった生理は、手術前とは比べものにならないくらい出血量が少なく、今では「もう、終わってしまったの?」と思うほどです。
- ●何をしても体が軽い
- 年が明けて働き始めた新しい職場は、通勤時間30分という場所でした。ですが、すっかりスリムになったお腹を守るために、満員車両を避けて通勤することにしました。
- 何かの時に運転免許証を職場で見せたところ、「写真は顔が疲れてるね、今の方が元気そう」と言われました。日常生活の中では何をしても体が軽く感じられ、パンプスを履いて歩き回っても足が疲れません。今までは、あの重たい物が疲労の原因だったと、改めて思わされました。
- 手術直後はペシャンコになったお腹に慣れなくて、クッションをお腹の上に置いて寝ていたことを思い出し、ある時、枕を置いてみたのですが、思わず「重たい!!」と跳ね除けてしまいました。
- 退院時には両親が迎えに来てくれましたが、特に父は、クリニックの雰囲気がひと目で気に入ってしまったらしく、「私もここに入院したい」とぽつりと一言。しかし、先生に「残念ながら、ここは男性は入院できません」と言われてしまいました。お見舞いにきてくれた友達も、ペンションみたいなクリニックが強烈な印象として残ったようです。
- 私もお腹の手術痕を見るたびに、大変だったけれど、暖かくて居心地の良かったクリニックで手術ができて本当に良かったと思っています。
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